ビジネスセンター
三井は、江戸時代から日本橋駿河町(現在の室町)を拠点にしてきましたが、明治初めの一時期、近くの海運橋に本拠を置いたことがあります。1872年に完成した建物で「三井組ハウス」と呼ばれ、2代清水喜助が設計・施工した木造5階建ての擬洋風建築でした。渋沢が初代頭取になった第一国立銀行がここに入ることになり、三井は駿河町に新築した「為替バンク三井組」に移ることになりました。海運橋の第一国立銀行は五層の楼閣風建築で東京名所になりました。1878年には、東京株式取引所が最寄りの兜町にできました。関東大震災以前、この一帯は河岸に倉庫が並ぶ運河が四通八達して江戸の名残を残す一方で、近代日本をたくましく拓くビジネスセンターでした。
